阪急沿線文学散歩

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西宮市出身だった松本清張「黒い福音」のスチュワーデス生田世津子さん

 「黒い福音」という小説があることを、ふくさまに紹介いただき、早速読んでみました。とても面白かったのですが、大変な問題を題材にしており、とても記事にできないと思っていました。

 

 このお話、もちろん小説ですから事実とは異なります。そこで、もとになったBOACスチュワーデス殺人事件を調べると、インターネットでは多くの記事が書かれており、Wikipediaにもありました。

 昭和33年英国航空(BOAC)の日本人スチュワーデスが扼殺され、遺体となって東京都杉並区で発見された事件です。
 昭和33年のことですから個人情報は現在のようには守られておらず、新聞記事には家族の名前や、関係する場所の住所まで詳しく報道されています。

 被害者は西宮市浜甲子園に住み、私が何度かご紹介した私立の学校を卒業後、上京されたことがわかってしまい、今頃むしかえすのは失礼とは思いつつも興味を抑えきれず、事件を辿ってみることにしました。
 「黄色い人」など棄教神父を題材にし、実生活でもヘルツォーク神父の事件で悩んだ遠藤周作が、この事件を知った時の嘆きはいかばかりだったろうと思っていましたが、Wikipediaに著名作家の意見として紹介されていました。


<遠藤周作の意見は、「カトリックのとった態度に対して不満。…くさいものには蓋をしようという感じ。」「(ホテルへ)いったことが事実とするとカトリックとしては実に困ることだと思う。もし、それが事実でなければ、そのことを堂々と証明すべきではなかったか。はっきりいうとこれがショックで教会へ行くのがいやになったという信者がふえていますからね」「(マスコミは)あたかも彼が真犯人であるかのごとく、その写真を掲載したりその名を発表した。一種の人権蹂躙。」「突然の帰国は一般の日本人の根のない疑惑をさらにふかめる原因となった」>
私には大変冷静な意見に思えました。
 更に脚注には遠藤周作の母郁が教師をしていた時代に被害者は入学しており、指導をうけていた可能性があること、夙川教会で洗礼を受けていた可能性もあると書かれています。


 小説「黒い福音」には、実際の固有名詞とは少しづつ変えていますが、地図が掲載されており、これを頼りに、新聞で発表されている事実と比較しながら歩いてみることにしました。
表題に使わせていただいた名前は,当然実名ではなく小説中のものです。



BOACスチュワーデス殺人事件

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東京 | コメント( 2 ) | トラックバック( 0)

平塚八兵衛が尋問したと書いてありびっくりしました。

[ ふく ] 2012/12/15 21:11:39 [ 削除 ] [ 通報 ]

事件を担当されたそうですね。そちらの本も読んでみようと思っています。西宮に関係が有り、遠藤郁さんにまでつながりそうになったのには大変な驚きでした。

[ seitaro ] 2012/12/15 21:47:33 [ 削除 ] [ 通報 ]

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