阪急沿線文学散歩

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松本清張「黒い福音」を歩く(その2)

 事件は昭和33年3月10日朝、杉並区大宮町の善福寺川にBOACスチュワーデス生田さんの遺体の発見から始まります。
小説の地図では玄伯寺川とされていますが、善福寺川のことです。

 事件現場の近くに地図では八幡社と書かれている、大宮八幡宮があります。

昔の大宮八幡宮の参道に、「鞍掛けの松」という松の木がありました。

平安時代の武将・源義家が、「奥州遠征の折、この松の枝に馬の鞍を掛けた」という伝承に由来するそうで、この松は代替わりしたものですが、江戸名所図会にも鞍掛松として描かれています。


 大宮八幡宮は源頼義により建立された武蔵国の三大宮の一つで「多摩の大宮」とも呼ばれ、境内は15,000坪と都内でも3番目の広さとのこと。東京のほぼ中央に位置するため「東京のへそ」という異名も持つそうです。

 


初詣ではたいそうな人出になりそうです。

 大宮八幡は、死体が発見された現場から三百メートルほどで、この鳥居付近の暗がりにルノーが止まっていたのを目撃されており、小説の地図にもルノーと書き込まれています。


事件現場の宮下橋です。


昭和33年の田圃の風景とは全く異なり、現在では善福寺川沿いは広大な都立和田堀り公園となっており、写真右手は区営の野球場になっていました。


警視庁捜査一課と高井戸署は3月12日から殺人事件としての 捜査を行なうことになり、高井戸署に 特別捜査本部を設けます。

小説の地図には高久良警察署と記入されていますが、実際は地図のすこし左上に位置する高井戸署です。
また地図上のO駅とはJR中央線荻窪駅のことであり、その上の私鉄は西武池袋線で、グリエルモ教会と書かれているのは、サレジオ会のカトリック下井草教会のことのようです。


 実は「黒い福音」にいたったのは、須賀さんが子供の頃読まれた「新少年十字軍」のお話がドンボスコ社の出版物にあったのではないかと記事にしたのがきっかけでした。

 


ドンボスコ社の販売店は四谷にあり、イタリア直輸入のロザリオ・メダイなどの販売、キリスト教書籍の販売が行われていました。



BOACスチュワーデス殺人事件

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善福寺川周辺はTOTO時代から仕事でよく行きました。便利すぎず不便すぎず、住宅地としては23区内の中では好適な地域ですね。
そんな歴史があったとは・・・。

[ せいさん ] 2012/12/16 20:47:00 [ 削除 ] [ 通報 ]

今年の春まで関連の学校に勤務していたものです。

縁あってサレジオの学校で学び、十数年社会で働いた後、町田に移転した母校で若者たちを指導する機会を頂き5年間、誠意をもって技術者の卵を世に送り出すべく働いてきました。
が、内部に巣くう不正、不埒な行為の数々を目の当たりにし続け、正されるべきと声をあげ続けてきましたが、ついにこの春、学内のネガティブキャンペーンの結果
「指導する力がない」
と一方的に認定され追放されるに至りました。

他の問題も含めた行政の指導に対しても、担当者を脅す様な発言で追い返そうとしたそうです。
過去の過ちから何も学ばず、教育者、聖職者の衣に強欲な本性を隠した者たちに支配された学校を信じさせられている学生たちが不憫でなりません。

ドン・ボスコが泣いています。

[ ぜうす ] 2014/05/16 13:34:52 [ 削除 ] [ 通報 ]

ぜうす様 一部の方だとは思いますが、現在もそのような問題が残されているとは残念です。お嘆きのほど伝わってまいります。

[ seitaro ] 2014/05/16 18:00:01 [ 削除 ] [ 通報 ]

返信ありがとうございます。

過去の事件より数十年。杉並にあった頃は学内でタブーとは言われながらも正されなければならない経験であると教わりました。
現在の土地に移転して10年の間に、あらゆる欲にまみれた場所へと再び堕ちてしまったようです。

[ ぜうす ] 2014/05/16 21:52:25 [ 削除 ] [ 通報 ]

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