山口を歩く

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5歳の女児のひらがなノート「おねがいゆるして」

 朝刊社会面のトップを飾った記事は衝撃的だった。東京都目黒区で発覚した5歳女児「船戸結愛(ゆあ)ちゃん」の虐待死を伝える記事だった。虐待を繰り返した親たちが住む部屋からは、「もっとあしたはできるようにするからもうおねがいゆるして」などと結愛ちゃんが書いたノートが見つかったという。
 結愛ちゃんの体重は死亡時、同年代の平均の約20キロを下回る12・2キロだった。2歳半の孫娘・花ちゃんとほぼ同じ体重である。結愛ちゃんの愛らしい報道写真に、元気いっぱいに幸せに過ごしている孫娘の姿を重ね合わせながら思わず涙ぐんでしまった。
 いったいこの国はなぜこんな社会を生みだしてしまったのだろう。特定の親たちの犯罪性もさることながら、子どもたちへの虐待や虐待死が後を絶たない社会を生みだした大人たちの責任は重い。根底にあるものは社会に蔓延する個人主義(ミーイズム)ではないか。
 自身の権力保持やお友だちへの利益供与のためには平気で虚言を弄する我が国の最高権力者はその最たるものだろう。格差社会や貧困化の進展がそれに拍車をかけ、「自分さえ良ければ」の意識が増幅する。対立、分断、排除が横行し、地域コミュニティを侵食する。協調、共存、包み込みという地域を支えてきた良き風土をもう一度取り戻すことこそが問われている。



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かつて「サムライ」が住んでた国がこんなことになってしまって。今の政治家の中には切腹ものの人が何人もいらっしゃるかと。「それがわかれば苦労はしない」と言った政治家さんなんか、真っ先にね。

[ imamura ] 2018/06/09 9:08:47 [ 削除 ] [ 通報 ]

全く同感です。民生委員という立場もありブログでの政治的な発言は極力控えていますが、今回ばかりはついホンネを吐露してしまいました。

[ 明日香 亮 ] 2018/06/09 14:58:46 [ 削除 ] [ 通報 ]

わたしもブログでは政治的なことはなるべく書かないようにしてますが、今の時世はホントに困ったものだと思います。あまりにもヒドイですもんね。

[ imamura ] 2018/06/09 18:28:40 [ 削除 ] [ 通報 ]

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山本周五郎著「酔いどれ治郎八」

 山本周五郎の短編時代小説を読み継いでいる。時代小説9篇と現代小説2篇を納めた短編集「酔いどれ治郎八」を読んだ。解説によれば作者が32歳〜39歳にかけて執筆した比較的初期の作品群である。
 時代小説は物語性と娯楽性に富んだ作品が多く、肩の凝らない読み物として愉しんだ。この作者の現代小説については個人的にはどうしても馴染めない。

 



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「だるまさんがころんだ」の絵本作家の訃報

 絵本作家・かこさとし氏が亡くなった。92歳だった。個人的には孫娘・花ちゃんの「だるまさんがころんだ」などの作品の読み聞かせ絵本の作家という関わりがあった。1年前に同シリーズの動画をみながら花ちゃんが言葉と手振りで一緒に楽しむようすが思い出深い。
http://nishinomiya.areablog.jp/page.asp?idx=1000061331&date_sel=2017/04/01 あらためてネット検索して氏の経歴等を知った。東大工学部応用化学科卒業のバリバリの理工系の人である。だるまさんシリーズの作風からは意外な気がしたが、幼児が喜ぶような絵と文章が計算された理詰めの構成で展開されていることを思えばナルホドと頷ける。
 「だるまちゃんとてんぐちゃん」が代表作のようだ。今度花ちゃんと一緒に過ごせるときにはぜひ読みきかせようと思った。

 



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山本周五郎著「人情武士道」

 山本周五郎著「人情武士道」を読んだ。昭和8年から昭和16年の8年間に執筆された時代小説10編と現代小説2篇を納めた短編集である。
 10編の時代小説は、それぞれにテーマ性をもった佳作である。とりわけ表題作「人情武士道」と「驕れる千鶴」は、作者の優れたの感性が紡ぎ出した人間の優しさや愛おしさがいかんなく発揮された作品だった。現代小説2篇は作者の作風から外れた不満な出来栄えだと思えた。
 これらの作品群の多くは大衆娯楽雑誌「キング」に発表されたものだ。「解説」によると当時は純文学の立場から大衆小説を一段見下した風潮があったという。作者はこの風潮との葛藤のなかで「大衆小説は書くが、やがてその中で自分のやりたいことをやるつもりである」と語っていたとのこと。さらにこれらの作品が満州事変に始まり太平洋戦争へと突き進んでいった時代背景の中で執筆されたことを考えれば、時代の風潮を越えて輝く創作活動のギリギリの質を求めたものと言えよう。

 



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山本周五郎著「町奉行日記」

 

 山本周五郎著「町奉行日記」を読んだ。昭和15年から昭和35年の20年間に執筆された時代小説10編を納めた短編集である。太平洋戦争開戦前夜から敗戦から高度成長期に至る激動の時代の執筆である。激動期のそれぞれの時代背景を反映しながらどの時代にも通じる普遍の「人の情」を描いている。とりわけ「土佐の国柱」「晩秋」「落ち梅記」「法師川八景」などの短編に心魅かれた。
 情の奥行きの深さやきめ細かさという点では個人的には藤沢周平の時代小説に及ばないと思う。それでも激動の時代に動じることなく確固たる姿勢で作品を紡ぎ続けた大家の物語に襟をただす思いがよぎった。

 

 



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 読んでいると江戸時代にタイムスリップできます☆彡

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2018/04/04 18:11:08 [ 削除 ] [ 通報 ]

加齢とともに江戸時代の良さがしみじみと味わえるようになりました。

[ 明日香 亮 ] 2018/04/06 7:23:03 [ 削除 ] [ 通報 ]

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本田一成著「オルグ!オルグ!オルグ!」

 昨年、2回に渡って本田一成國學院大學経済学部教授のインタビューを受けた。我が国のチェーンストアの労使関係についての研究者で1970年代から1980年代のチェーンストア労働界や出身労組の動向についての取材だった。同様にチェーンストアの主要な労組の取材もほぼ完了しているようだった。
 このほどそれらの取材結果の集大成が「オルグ!オルグ!オルグ!」というタイトルで発刊され、取材対象である私に送付されてきた。 360頁にも及ぶチェーンストア労働運動史の金字塔ともいうべき労作である。しかも堅苦しい学術的な記述でなく人物描写を中心とした読み物風の記述で一気に読者を引きこむ著作である。手にとりさえすれば多くの読者を引き付けるに違いない。記述のスタンスも著者の独自の視点を堅持しながら努めて客観性を重視したもので、チェーンストア労働運動の歴史や流れを理解し、主要労組の結成の背景・経過を端的に把握できる。
 とりわけ私の出身労組に関する部分は、労組結成の中軸を担った私についての記述を中心に結成当時の想いやチェーンストア労働運動への関わり方や立ち位置が踏み込んだ形で見事に描写されている。(私に対する過度な評価におもばゆい面もあるが・・・)
 後輩たちにもぜひ読んでもらいたい著作である。

 



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山本周五郎著「小説・日本婦道記」

 読みたい本が見当たらなくなっても、永年の日々の読書習慣はおいそれとはやめられない。もっぱら書棚にある蔵書の再読で過ごしている。その再読も好きな作家の作品は読み尽して今は山本周五郎作品を手にしている。その再読二作目が「小説・日本婦道記」である。
 この作品は昭和17年から昭和21年にわたって執筆された31編の読切連作のうち作者自身が選定した自信作のようだ。軍国主義が跋扈した当時の時代背景からすればこの時期に執筆できる作品の主題は限りなく限定されたことは容易に推測できる。その限定された主題をもとに尚質の高い作品を描くとすればどのようなものに仕上がるのか。
 一連の作品の主題は武家社会の掟の中で夫や子のために全身全霊で生き抜いた妻や母の物語である。見方によっては男社会にひたすら従順な生き方を礼賛する封建思想そのもとも言える。それでも作品に込められた主人公たちのすがすがしさ、強靭さ、矜持、哀しさはまぶしく輝いている。
 狭いストライクゾーンに見事に次々と投げ込んでくるストライクボールを唖然として見つめるばかりだ。

 



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山本周五郎著「日日平安」

 早朝6時頃の散歩の最後にモーニングコーヒーを飲むのも日課のひとつである。マクドナルドの開店時間が7時に繰り下げられてから行きづらくなった。やむなく最近はセブンイレブンのコーヒーをイートインで呑むことにしている。
 コーヒーを飲むだけではない。読みかけの文庫本を15分ばかり読むのも日課である。新規に購入する介護や医療関係の専門書以外はもっぱら蔵書の時代小説の再読である。藤沢周平、乙川優三郎といった好きな作家のほぼ全作品である蔵書は読み尽した。そこで手にした蔵書は山本周五郎の時代小説「日日平安」だった。
 武家もの、市井ものが混在する11編の短編集である。それぞれに多彩な物語を主人公の人間性に照準を当てて紡いでいる。読み終えて一篇ごとにそれなりの味わいが残るものの藤沢周平ほどの情感は伝わらない。作者の誕生は藤沢周平の誕生から遡ること20年余りである。それぞれの作家が生きた時代の息吹の違いを感じさせられた。
 ともあれこの作家の時代小説以外の選択肢はみあたらない。しばらく山本周五郎の世界に浸ることになる。

 



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週刊朝日ムック「さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん」

 尼崎の在宅医である長尾クリニック・長尾和宏医師のブログを読んでいる。最近の記事で週刊朝日ムック「最期まで自宅て診てくれるいいお医者さん」が紹介されていた。
 在宅ケアが目下の関心事である。わけても在宅医選びはケアマネ選びと並んで在宅ケアの根幹であると思っている。このムック本の狙いはいい在宅医選びのための実用書である。特に国の要件を備えた全国の在宅療養支援診療所の内、看取り件数等の一定の基準によりリストアップした2014診療所を掲載している点が「売り」である。11月14日の発行のこの本を事前にネット予約して入手した。
 130頁の内45頁に渡って「看取り実績のある診療所リスト」が掲載されている。最寄りの診療所では神戸市北区有野町の松本ホームメディカルクリニックが掲載されていた。福祉フォーラムで講演してもらった川崎医師の西宮市越水町の川崎医院も掲載されている。
 もちろん診療所リスト以外にも在宅医療に関する記事が満載である。長尾医師の「平穏死10の条件」のエッセンス、リビングウイルの勧め、在宅医療を始める前の基礎知識(家族ケア、終末期の迎え方、がん・認知症・脳卒中の病態別の在宅医療の流れ等)、在宅医療にかかるお金、最後の迎え方などである。これ一冊で在宅医療の全貌が把握できる。これで税込980円はいかにも安い。お勧めである。

 



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浅田次郎著「五郎治殿御始末」

 書棚の読みたい作家の作品の再読を読み尽した。やむなく個々の作品をさがして再読している。古希を越えた身では選択は年相応の好きなジャンルに限られる。かつて愛読した推理小説や海外の作品には手が出ない。
 そんな経過で手にした作品が浅田次郎著「五郎治殿御始末」だった。この6篇の短編小説集は千年続いた武士の時代の幕末維新の幕引きを巡る物語である。そうした特異なテーマに絞って様々な物語を紡ぎ出すこの作家の力量に舌を巻いた。
 なんといっても圧巻だったのは表題作の「五郎治殿御始末」だった。幕末に徳川政権に殉じた桑名藩の事務方上士であった岩井五郎治が主人公である。桑名藩の「始末」をやり遂げた後の自身の「始末」を鮮やかに描いている。桑名藩と岩井家と残されたたった一人の肉親の孫の「始末」を終えて行方知らずとなっていた五郎治の消息が孫のもとに届けられる。老骨に鞭打って五郎治は西南戦争に加わり白兵戦の中で討ち死にしていた。孫に託された遺品は生前に周囲から嗤われていた「付け髷」だった。この付けチョンマゲに込められた意味を作者は孫の述懐として次のように語る。「侍の理屈は、一筋の付け髷に如かぬ。侍の時代など忘れて、新しき時代を生きよ」。
 物語の最後に作者自身の想いが語られる。「もし私が敬愛する明治という時代に、歴史上の大きな謬りを見出すとするなら、それは和洋の精神、新旧の理念を、ことごとく対立するものとして捉えた点であろう]
。同感である。

 



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プロフィール
山口は豊かな自然と歴史や伝統に育まれた街である。散歩道で目にする四季折々の風景や風物詩を綴ってみたい。
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