心はずっと0798

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頭に浮かんできた話 その325

夜までにと言ってたけどまだ上げていなかった話の続きです。

 

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微糖といいながらかなり甘い缶コーヒーを飲んでいたら駐車場の出入り口からミカエル氏が小走りでやってきました。
手には丈夫そうな小さなセカンド・バッグ大のものを持っていました。

 

「おう、待たしたな。すまん、びっくりしたやろ。」
「そらびっくりしましたでホンマ。で、なんでこっちへ飛ばされたんです俺ら?」
「飛ばされたて言うなや。まあ事前に予告できてへんかったワシが悪いんやけど。」
「で、なんでなんですか?」

「あんたの冬服とかそういうのを取りに来させかたがた、こっちを見せなあかんと

 いうことで少々煩雑ながら一時的にな、ワープや。

 そやから今からあんたとこ行くんやで。」
「まあそれやったらえんやけど。でも服を入れる入れもんがないけど。」
「心配いらん。後ろの荷物スペースに段ボールとボストン・バッグが今もうあるで。」

 

そう言われて振り返ってみたらそこには言われたとおりのものがありました。

 

「ガムテープもあるで。」
「でも車どこに横付けするんですか?」
「あんたとこの裏が隣の店の駐車場になっとるやろ?あそこへ。」
「へ?どうやって運ぶんですのん?」
「あんたと彼女は物干しからワシに向かって投げてくれたらええ。ワシがキャッチ

 してこの車へ運ぶよって。」
「そんな器用なことできるんですか?」
「大天使をなめたらあかんで。」

 

わたしはキツネにつままれたような気分でしたが松村さんは面白そうに笑っていました。

 

「でもそんな派手な曲芸したら目立ってしゃあないですやん。それはどないすの

 んですか?」
「そんなもん見えへんようにするくらいは簡単なこっちゃ。心配すんなって。
 車出してんか。」

 

ともあれ、わたしの(わたし達の)運命を握っているミカエル氏の言うとおりわたしは細い道で又川を渡り自宅方面へ車を向けました。

 

 

悪い意味でいつもどおりの排気ガスの悪臭と錆と油の臭いが閉めていない窓からたくさん入ってきて
わたしは気分が悪くなりそうでした。しばらく清浄な西宮の空気しか吸っていなかったせいだと思います。
でも身体よりもどちらかというと気持の方が目の前に広がっていることについていけていませんでした。

 

Airegin - Grant Green
https://www.youtube.com/watch?v=w2p8CgVyOnM

 

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せいさん
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もう帰れなくなった西宮・阪神間を横浜のはずれから想う。
でもいつか戻って暮らしたかった。
その望みはなくなりました。

そういう者です。
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