阪急沿線文学散歩

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なんという偶然!『She's Rain』でも菊池麻衣子の幼少期を演じた三倉茉奈

 なんという偶然でしょう。


 覚えておられますか、1996年下半期のNHKの朝ドラ 『ふたりっ子』。
双子の姉の野田麗子役は菊池麻衣子、その少女期を演じたのは三倉茉奈でした。

 その4年前に撮影された白羽弥仁監督の映画『She’s Rain』で、主人公ユーイチの幼馴染でヒロインレイコの恋敵となるユウコを演じたのが菊池麻衣子で、その幼少期を演じたのが三倉茉奈だったのです。

エンドロールで三倉茉奈の名前が出て来たので驚きました。
  三倉茉奈は、その4年後にNHKのオーディションで選ばれ、再び菊池麻衣子の少女期を演じたのです。

 白羽監督は1992年8月3日に、大手前大学さくら夙川キャンパスの前にある西宮聖ペテロ教会で撮影されています。

映画に登場する震災前の聖ペテロ教会です。左が菊池麻衣子。

そしてユーイチとユウコの回想シーンになります。
 子供の時に、派遣されてきた新任の牧師の結婚式の練習に二人がかり出されたという回想シーン。

右側がわずか6歳の三倉茉奈です。

この撮影に使われた聖堂は1949年に建設されましたが、1995年の阪神淡路大震災で、聖堂・会館牧師館および幼稚園すべて全壊し、聖堂は1997年に復興再建されています。



映画では上のシーンの後、聖堂で二人がピアノを弾くシーンがでてくるのですが、現在の内部の写真をホームページで拝見すると、大きなパイプオルガンができていました。


 再建されたこの聖堂は「小さいながらも信徒たちが手作りで作った緑の木々の庭と地域に開かれている教会」という推薦で2005年に「西宮市都市景観賞」を受賞されたそうです。





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白羽弥仁監督『She’s Rain』ロケ地、甲南女子大学と女子高制服製作物語

 白羽弥仁監督の1993年に公開された映画『She’s Rain』について、Wikipediaでは、次のように紹介されていました。
<興行的には成功したとはいえなかったものの、公開後の1995年にこの地域が阪神・淡路大震災で壊滅的被害を受けたことで、本作は別の価値を持つこととなった。ほぼ全編が神戸や阪急沿線でのロケで構成されているため、結果として震災前の貴重な建物や町並みが映像に留められたからである。>
 白羽監督も、公開当時は、それほどヒットしなかったものの、毎年どこかで再上映され、今でもロケ地になったお店を訪ねる人がいるなど、根強い人気があることを話されていました。
 貴重な映像的価値を持ちあわせていることから、最近になってMOCALから、ブルーレイで販売されています。

http://www.mocal.com/she-s-rain/

 先日の西宮文学案内で、白羽監督が話された阪神間のロケ地のエピソードを順に紹介しましょう。まず舞台となった「甲蔭高等学校」から。

1992年7月30日に撮影されたもので、ロケ地は甲南女子大学。

 現在も同じ光景が広がっていますが、「甲蔭高等学校」と大きく書かれたプレートは、やはり撮影用に設置したもののようです。

教室はその333号室で行われたそうです。

 さて面白かったのが、その制服の調達方法。映像を見ただけで阪神間に住まれている方はS女子学院の夏の制服がモデルになっていることはお分かりと思います。
 最初そのまま使わせてもらおうと考えたが、やはり許可してもらえず、偽物を作ることになります。日活撮影所の衣装部から制服の写真を撮ってきてもらいたいと頼まれ、監督自ら元町で、怪しいものではないからと女子高生に頼んで、写真を撮らせてもらったとのこと。
 更ににその写真を衣装部に送ったところ、前からの写真だけではダメで、後ろからの写真も送ってもらいたいと頼まれ、仕方なくもう一度、後ろから写真を撮らせてもらいに元町に行ったそうです。

 その制服はエキストラ用を含めて60着製作したそうですが、後日談があり、随分たってから別の日活の映画で使われていたそうです。(どんな映画だったのでしょう)



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西宮文学案内「映画に描いた阪神間の風景」白羽監督が登場!

 映画『She’s Rain』、『神戸在住』の白羽監督が、西宮文学案内で講演されました。



 白羽監督が平中悠一の文藝賞受賞作『シーズ・レイン』に出会い、阪神間に長らく住んでいた者として、行間にある風景が読めたことから、プロデビューの映画一作目として選んだのが1986年、22歳の頃だったそうです。


 映画製作の企画書をもって動こうとしていた時、映画『風の歌を聴け』の大森一樹監督から、平中悠一氏を紹介しようと言われて、会ったのが24歳の頃。平中氏に映画化したいと話を持ち掛けたところ、「やってください。白羽さんも阪急沿線でしょう。阪急沿線で育った人だったら大丈夫だから。」と即答されたそうです。
 しかし、色々なところから企画を断られ、ようやくクランクインできたののは1992年のこと。


 そして、『She’s Rain』の撮影場所リストに従って、それぞれのロケハンにまつわるエピソードが紹介されました。
まず1992年8月17日ロケした主人公の友人タカノブの家探しです。

 友人が告白してふられて、プールに飛び込むシーンの撮影のため、プール付きの豪邸を探す必要でしたが、松竹製作部スタッフは、やはりその道のプロで、水利は全て把握しているという消防署へ行って、プール付きの家の場所がわかる航空写真を貰ってきて選定したそうです。

 現在ですと、グーグルアースで航空写真は容易に見ることができますが、それでもなかなか識別は難しく、消防の情報には助けられたことでしょう。
甲陽園の目神山町近辺には当時5つのプールがあったそうで、その中から一つ、空き家になっていいた豪邸を選ばれたそうです。


現在もその豪邸は空き家として残っていました。


もう少し、『She’s Rain』のロケハンの場所を訪ねてみましょう。


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以前seitaroさんに教えて頂いたので、私も白羽監督の講演会行くことが出来ました!ありがとうございました。

ロケハンのエピソード、今の日本の映画事情など、とても楽しかったですね‼

[ マーベリック ] 2016/12/13 1:06:37 [ 削除 ] [ 通報 ]

マーベリックさんも来られていましたか。楽しいお話で、わからなかったロケ地も知ることができましたので、もう一度歩いてみるつもりです。

[ seitaro ] 2016/12/13 9:42:39 [ 削除 ] [ 通報 ]

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神戸ルミナリエの後は、平中悠一お勧めの神戸の古い洋食屋さんへ


 『シーズレイン』の作者平中悠一は自身で洋食屋オタクというほどの、神戸の洋食屋好き。

平中悠一『シンプルな真実/What’s going on 90’s』の第6章は「神戸の古い洋食屋」です。
<旅先のお楽しみ、といえば夕食だ。神戸での御馳走、といってあなたの頭にまず浮かぶのは中華料理かもしれない。しかし、南京町、所謂、中華街なら横浜にもあるし、規模もそちらの方が大きいだろう。ならばどこからも異論なく一番とお薦めできるのは……例の、神戸肉という奴だ。ここで、ツーリストの方はついステーキ・ハウス的な所に足を運びがちかもしれないが、僕としては断然、所謂、洋食屋へ行くことをお薦めしたい。実は僕は洋食屋が大好きなのだ。>

 その神戸の洋食屋の「お薦めの店」として挙がっているのが、
以前ご紹介したカツレツがとてもおいしいお店「もん」

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次が「神戸キチン」

谷崎潤一郎が命名したという「ハイウエイ」は残念ながら2010年末に閉店していました。

 今回、平中悠一推薦のお店の中で、私が選んだのは「十字屋」です。
<また、女性には感激されないと書いた洋食屋だが、ちゃんと例外もある。市役所の裏手の南北の筋、海に向かって左手にある「十字屋」だ。>

神戸旧外国人居留地にて1933年(昭和8年)創業という歴史のあるお店です。

<ここは店の雰囲気も、料理の感じもなかなかロマンティック。女性を伴っても、まぁ、感激とまでは及ばずとも、お誕生日とかちょっとしたアニヴァーサリィ関係にだって十分使える。ここならちっとも手を抜いた印象にはならないだろう。>

店内に入ると半地下になっていて階段を下ると、そこはクラシックな内観で、まさに昭和の雰囲気の落ち着いた店内です。

2011年の映画「マイ・バック・ページ」で沢田(妻夫木聡さん)が、モデルの倉田眞子(忽那汐里さん)とデートしたレストランの撮影にも使われたそうです。

<店は適当に古い感じで落ち着いており、天井が高い。料理はハイシライスなど有名だが、他もちゃんとおいしく、ぱっと見たお皿の印象も品がいい。ただし値段はやや割高となる。>

オレンジと白のチェックのテーブルクロスも洋食屋さんの落ち着いた雰囲気を演出しています。

オーダーしたのはシチュービーフセット。



「神戸の古い洋食屋」の章は次のように終わります。
<さて。何も今年の秋とはいわない。もしいつか、神戸に遊びに来るチャンスがあったなら、一度、洋食屋へ足を運んでみようか......。この文章を読んで、もしもあなたがそう思ってくれたなら。それだけで僕はとても嬉しい。>

単行本『シンプルな真実』が刊行されたのは阪神淡路大震災の2か月後の1995年3月。平中悠一は次のような文を追加しています。
<この項に僕が描いた洋食屋へは、もうあなたは訪れることはないだろう。少なくとも、ここにある通りには。ご承知の通り、あの神戸・北摂を襲った地震のせいである。外観を僕の素人の目で見て、1月23日現在、まず確実に営業を再開できるだろう、と自信をもって思える店は、1軒も、ない。1軒も、である。>
平中さん、復興した神戸の老舗の洋食屋さんの味を充分堪能してまいりましたよ。

今年で22回を迎えるルミナリエが神戸の力を物語っていました。




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かんべむさしと平中悠一のキャンパスライフの較差は何だ

 かんべむさしが関西学院大学に入学したのは1966年、翌年には全学ストライキという大学紛争華やかなりし頃。そのキャンパスライフを題材にして、『上ヶ原爆笑大学』、『黙せし君よ』を書いており、世代の近い私にも、よく理解できるキャンパスライフです。

   
 一方、平中悠一は1965年生まれですから、関学に入学したのは1983年頃でしょう。バブル世代の彼が描いたキャンパスライフは、かんべむさしとは打って変わって、プレッピーたちが集うキャンパスに様変わりしています。


 平中悠一『ギンガム・チェック』からです。
ある晴れたウィーク・デイ。2限目のキリスト教学をパスして、中央芝生へ。
<カリヨンの音に誘われるように、クラス・メイトと連れだって、中央芝生に出ていくと、芝生に溢れる眩しい陽射しが、パスして、正解!って教えてくれる。>


<小手をかざして目をほそめ、向こうの方まで見わたすと、何組か、テニス・ラケットやフリスビーで、遊んでるコ達の姿が見える。Tシャツ脱いで、寝転んで、いちばん早く灼けるのは誰か競争しているボーイや、4,5人集まって座り込み、きゃっきゃっいってる女のコ。>

今でもフリスビーをやってます。

<パーム・ツリーの木蔭には、寄り添いじゃれあう恋人たち。みんな好き勝手やっている。そんな中に、僕らもまじって腰を下ろす。芝生を斜めに横切るためのぺイヴメントを歩いていく、女の子の品定めでもやりながら、Tシャツの袖を肩までめくる。ねえ5月は一年中でいちばん灼ける時期だって、君も知っているだろう?僕たちの学校は、こっちにしてはめずらしく、ワンレングスのコが少なくて。トラッドな、みんなの着こなしを眺めていると、なんだか別世界めいてくる。>

パーム・ツリーと斜めに横切るペイヴメントです。。

<空は広く、雲もなく、一面の青空を眺めていると、なんだか距離感も麻痺してく。のんびりと、どうしようもなくのんびりと、心地いい、初夏の風に包まれて、ゆっく手足をのばしてみると、なんだかとってもいい気持ち。心の底が、ほんのり、わくわく。今日も楽しく過ごせそう。>

ああこんなに楽しそうなキャンパスライフ、おくりたかった!



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平中悠一『ポケットの中のハピネス』舞台は夙川?それとも芦屋?

 平中悠一『ポケットの中のハピネス』は例によって、僕と素敵な彼女の物語。

<窓から見える公園は、川に沿ってずっと海まで続いていた。この街で育った僕にとって、ここは思い出に満ちた場所だった。
―そう、あれはまだローティーンだった頃。>
 さてこの川が、”Early Autumn”に登場する芦屋川か、「8年ぶりのピクニック」に登場する夙川かなかなか判別は難しいところです。

「8年ぶりのピクニック」で登場する川は、河口の景色が次のように描写されており、夙川と分かりました。

<「ここも変わったわね」 −うん、まあね。曖昧に僕は応えた。
右手には、埋め立てられた海の上にそびえる、、巨大で不気味としかいいようのない高層アパートメントの群れが、大きく視野を遮っていた。そして左手は、浜っ側にヨット・ハーバーの設けられた大きな埋め立て地。>

しかし、”Early Autumn”に登場する川は、
<この辺では、川は、天井川になっていない。川底は、コンクリートで固められていた。水量は、かなり少ない。川というよりも、大きい、清潔な用水路のようだった。>

と表現されており、芦屋川に違いありません。

『ポケットの中のハピネス』に戻りましょう。
<ある晴れた5月の日曜、彼女と僕はピクニックにでかけた。ピクニックといってもそれは、この川沿いの公園を、ずっと海まで下りようってだけのことだったけれど。ラタンの籠のついた、父の上等な自転車を、内緒でこっそり持ち出した僕は、緑の木漏れ陽の中を抜け、びゅんびゅん風をきり走っていった。5月の午前中の風は、嬉しくなるほど心地よかった。>

 びゅんびゅん風を切って自転車が走る光景は、やはり夙川オアシスロードではなく芦屋川沿いの道を思い描いてしまいます。

(上の写真は映画『シーズ・レイン』より)

浜に着くと、彼女が持って来たバスケットを開けて、僕たちはお昼にした。海はいつもどおり凪いでいた。砂の上で遊び疲れた2人は、堤防の上に並んで座った。彼女が左で僕が右。彼女の話を聴いていると、ファミリアの服を着た彼女の髪が、とてもいい匂いなのに僕は気づいた。でもそのやさしい匂いは、確かめようとする度に潮の香りと溶け合って、ふっと逃げていってしまう。>
 しかし、これは1980年前後のお話。芦屋浜の埋立ては1969年に着工し、1975年に完成していますから、この場面はやはり香櫨園の浜になります。

 平中悠一の、一連の小説を読んでいると、芦屋川と夙川の風景が混ぜこぜになって描かれているように思われてきました。これは白羽弥人監督の映画『シーズ・レイン』の撮影にも影響を及ぼしたのではないでしょうか。



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平中悠一“Early Autumn”の舞台、レイコの家は芦屋?

 “Early Autumn”は1986年に河出書房新社より刊行された平中悠一の小説で、映画「シーズ・レイン」は“Early Autumn”と”She’s Rain”と『それでも君を好きになる』の3作品を原作にしているようです。


「レイコと僕の、16歳のボーイ・ミーツ・ガール。ポップ、かつシックな『純文学』。初期の代表作!」という“Early Autumn”。
<レイコは僕のガール・フレンドの中でも、いっとう素敵な女の子だ。とっても清楚なかんじで、脚だって長い、とても綺麗な顔立ちをしてて、鼻が低いからかな?表情は、なんだかすごく淡い。髪の色も、あわい。上唇はふっくらしてて女の子らしい。いにしえのバービーめいたスレンダーな体形で、なんだかいつもふあふあしてて。誰とでも、ぽん、とはじけて仲良くなれる、やたら明るいのりしてて ―要約すれば、とびきりチャーミングな女のコ、ってことになる。>

映画でレイコを演じたのは小松千春です。

 16歳ですから、二人ともまだ高校生という設定ですが、同じ高校に通う二人の学校がある場所は、関西学院のある上ヶ原を意識したのではないでしょうか。
<僕たちの学校は、落ち着いた住宅街の中にあった。丘、という表現は必ずしも正しくはない。学校の裏手の土地は、そのまま緩やかに傾斜を続け、北側にある山とつながっていたからだ。いってみれば、大きな尾根みたいな形だ。僕たちの家はその山手にあった。丘の下にある駅から何駅か電車に乗り、そして坂道をのぼっていく。それが僕たちの帰り道だった。>
それとも、阪急六甲駅の北側あたりを意識したのでしょうか。

 僕とレイコの家は、二人とも芦屋川上流にあったようです。
<電車から降り、橋をわたり、川沿いの道を僕たちは歩いていった。この辺では、川は、天井川になっていない。川底は、コンクリートで固められていた。水量は、かなり少ない。川というよりも、大きい、清潔な用水路のようだった。>

阪急芦屋川駅を降りたところでは、芦屋川の川底がコンクリートで固められているのがよくわかります。芦屋川を用水路と表現したのは、平中悠一だけでしょう。

 たしかに映画「シーズレイン」の冒頭では、マンションから出てきたレイコが道を下っていくシーンは芦屋川上流でした。




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平中悠一と仲世さんは舞子の移情閣へ

 平中悠一『ギンガム・チェック』の「神戸でデイト」からです。
平中悠一とイラストレータ―の仲世朝子さんがカフェ・レストラン「ウェザーリポート」に立ち寄った後、向かったのは移情閣でした。

<それから舞子の方まで行って、移情閣の横手のパーキング・ロットに、僕は車をパークした。とにかく塩屋からこの辺は僕のお話には欠かせなかった。『ペニィ・ローファー』なんてもろそうだし、『まぬけな僕ら』や、『レイン』にだって既に使っていた。>

彼らがデートしたのは、1980年代後半のことですから、明石海峡大橋の建設のため現在の場所に移転する前のことで、現在の位置より西へ約200メートルのところにありました。
 上に書かれているように、映画「シーズ・レイン」でも、移情閣のシーンがでてきますし、『ペニィ・ローファー』では次のような情景が登場します。
<「あー、やだよ、アヴェックばっか」海に向けてしつらえられたベンチや堤防がふたりづれの人影で占められていることを確認すると、彼女は僕を引っ張って、ぐんぐん歩きだした。>

「市民のグラフこうべ」の平成1年8月号に、当時の移情閣と「海に向けてしつらえたベンチ」の写真がありました。

 更に『ペニィ・ローファー』から続けます。
<「あんなのみんなクズよ」きっぱりそう云うと、ここ、と僕の腕をつかんだまま、彼女は移情閣の横の階段を、堤防の下へと降りだした。テトラポットで崩れる波音が辺りを包んでいた。>

この写真は昭和54年8月号の「市民のグラフこうべ」。舞子公園に立つ移情閣と階段、堤防の下のテトラポットがわかります。

『ギンガム・チェック』に戻りましょう。

<堤防の下へ降り、ポラで記念写真を幾葉か撮った。構図がヘン、と仲世さんは笑った。確かにヘンだった。それから堤防の上の公園の、海に向けてしつらえたベンチのひとつに僕らはすわった。僕が左で、彼女が右。>

今も海に向かったコンクリートのベンチがありますが、当時はなかった明石海峡大橋が目の前にあります。



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『風の歌を聴け』の映画の中でも主人公の〈僕〉が一人で元の場所にあった移情閣の傍らに車を停めて海を見ているシーンがあったなと記憶しています。

[ せいさん ] 2016/11/06 21:08:42 [ 削除 ] [ 通報 ]

そうでした。思い出しました。
ありがとうございます。

[ seitaro ] 2016/11/07 21:09:04 [ 削除 ] [ 通報 ]

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平中悠一ご推奨の神戸のカツレツがとてもおいしいお店に行って来ました。

 平中悠一『ギンガム・チェック』「神戸でデイト」でイラストレーターの仲世朝子さんを最初に連れて行ったレストランは生田筋のカツレツがとてもおいしいお店。(残念ながらそこは閉まっていたのですが)


 平中悠一によると神戸でおいしいのはカツレツ。ご存知でしたか?
<とにかく僕は彼女にカツレツを食べさせたかった。神戸でおいしいのは先ず洋食。それもカツレツだから。そんなわけで僕らはカツレツを食べた。仲世さんは僕がカツレツ、カツレツと騒ぐのを納得したふうだった。彼女はいっけん大人しくて、あまり喋らないひとだけど、自分の意思をはっきり出せるひとである。>

 神戸にそんなにおいしいカツレツがあるなると、生田筋のお店を探して、行ってきました。
調べると、どうもそのお店は「欧風料理もん」のようです。

昭和11年創業の老舗洋食屋さん。看板の「美婦貞奇」読めますか、ビフテキ。

田辺聖子さんも「オール読物」で紹介されていました。

中に入ると期待通り昭和モダンのレトロな雰囲気。

メニューの表紙は「神戸百景」の川西 英の作品。

メニューを見て、「名物とんかつ」にも食指が動いたのですが、ここは折角神戸まで出てきたのですから、ビーフカツレツとヘレビーフ銀串焼、そして黒ビールをオーダー。

ビーフカツの肉は神戸牛のヒレ肉。二週間ほど煮込んだデミグラスソースがかけられています。

 ヘレビーフ銀串焼も、ミディアム仕上げのやわらかな牛肉にデミグラスソースがたっぷりかけられ、おいしいものを食べた満足感に浸れました。

 神戸の洋食屋さんのビフカツ、平中悠一が大切な人にご馳走した理由がよくわかりました。


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映画「シーズレイン」に登場したカフェレストラン「フィエスタ」

 垂水海岸にあった平中悠一のお気に入りのレストランウェザーリポート神戸について記事にしましたところ、懐かしいというコメントをツィッターでもいただきました。

 平中悠一原作、白羽弥仁監督の映画『シーズレイン』にはもう一軒、ウェザーリポートよりさらに国道2号線を西側に下った所にある海辺のカフェレストラン「フィエスタ」が登場します。

ユーイチたちが友人とワーゲンを駆って、フィエスタの駐車場に入るシーンです。2号線の右側を走っているのは山陽電鉄とJRです。

「フィエスタ」は今でも経営を続けていると聞き、早速ランチに出かけました。

JR朝霧駅から東へ約400mの所にあり、外壁の色はグリーンからピンクに変わっていました。


エントランスは雰囲気のある螺旋階段になっていました。

入って見ると、思ったより広く、外装との違いにビックリ。

雰囲気のある内装にはオーナーの特別なこだわりがあるようです。

ランチはピザとパスタをそれぞれ注文してシェアー。


ここで働く小粋な女性に「シーズレイン」について尋ねると、撮影した時もいて、その時は友人がウエイトレスとして、ご本人はお客として出演したそうです。

当時と変わっているのは、上の場面の海側のオープンテラスだったところが、屋根と壁で囲われ、下の写真のように室内になっただけだそうです。

当時はまだ明石海峡大橋もありませんでした。

陽射しが眩しく、内側のカウンター席に座りましたが、ここからも十分瀬戸内海の風景が楽しめます。

瀬戸内海の向こうは淡路島。

店の外に出ると堤防に階段があり、すぐ下の砂浜まで降りることができました。

ここからは明石海峡大橋がまるまる見晴らせました。

現在の舞子の景色と、25年前の『シーズレイン』の景色に思いを馳せる一日となりました。
12月の西宮文学案内では白羽弥仁監督にお会いするので、フィエスタの思い出を尋ねてみようと思います。


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懐かしいですね〜 絶好のロケーションですね 近所に住んでいたら毎日でも行きたいです。

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2016/10/29 9:36:33 [ 削除 ] [ 通報 ]

そうなんです。明石海峡大橋を超えていかないと、行けませんが、素晴らしい景色でした。

[ seitaro ] 2016/10/29 11:19:49 [ 削除 ] [ 通報 ]

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阪急沿線の街にゆかりのある小説や随筆、アニメの舞台を訪ね、当時の景色や登場人物に思いを馳せるセンチメンタル散歩です。震災以降、街並みは大きく変わりましたが、歴史ある美しい景観を守る一助になればと思っています。

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