阪急沿線文学散歩

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小説に登場する有馬温泉(小田実『民岩太閤記』)


 有馬温泉を最初に発見したのは大己貴命(おなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこのみこと)のニ神と伝えられ、日本書紀にも道後温泉、白浜温泉と並んで有馬温泉の名が記されているという最古の湯。
 有馬温泉が舞台となっている小説はないかと調べると、意外と少なく、その基礎を豊臣秀吉によって完成した有馬温泉は、吉川栄治の『新書太閤記』や堺屋太一の『秀吉』に登場するものの、記述はあまり多くありません。
意外であったのが、西宮にも住んでいた小田実が著した『民岩太閤記』という小説。

 この小説は、学校ではあまり詳しく教えられなかった秀吉の朝鮮出兵を題材にして「月刊社会党」に1985年から1989年まで連載されたものです。その第一章は「チリアクタ 有馬の湯の巻」。主人公トン坊を介して、小田実流の有馬温泉の解説がなされています。
<それは温泉であった。いや、これは昔の物語だから、そこは、やはり、古風にいで湯の地として知られた所在なのである。有馬のいで湯のことは、すでに「日本書紀」にでているというのだから、その古さも知れようというものだ。>

有馬温泉の歴史が掲示されていました。そこには「日本書紀にも、舒明天皇(631年)や孝徳天皇(647年)が御幸したとの記述があり、日本最古の温泉といわれています。」と記されていました。

<トン坊はもちろんそんな古い時代のことは何一つ知らぬし、字など習ったことのない彼のことだから「日本書紀」と言われてもチンプンカンプンだったにちがいないが、有馬にいくつもあるお寺のひとつ、その名も温泉寺というのが、ギョウキさんというありがたい、えらいぼんさんのつくったお寺であるということぐらいは父親から聞いて知っていた。>

御所の坊で休憩した後、細い坂道を上って温泉寺に行ってみました。



<ギョウキさんはほんとうにありがたいぼんさんで、日本全国まわりにまわって、病人を助けるやら、水のないところには持っていた杖をひと突きして池をつくるやらして、病む人、悩む人、困れる人、一切衆生を救ってくれた。>

全国を行脚したありがたいぼんさん行基の像がありました。

『民岩太閤記』の第三章は「エべッさんの港の巻」となっており、西宮のエべッさんの話が登場します。




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小田実 | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
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阪急沿線の街にゆかりのある小説や随筆、アニメの舞台を訪ね、当時の景色や登場人物に思いを馳せるセンチメンタル散歩です。震災以降、街並みは大きく変わりましたが、歴史ある美しい景観を守る一助になればと思っています。

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