阪急沿線文学散歩

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早川茉莉編『京都好き』に収められた「森嘉のお豆腐」が趣味どきっ!にも

 早川茉莉編『京都好き』に収められた絵本作家永田萌さんのエッセイ「森嘉のお豆腐」が、NHKの「趣味どきっ!」三都・門前ぐるめぐり、第4回「京の門前湯どうふ 東西味めぐり」でも紹介されていました。

まず永田萌さんのエッセイ「森嘉のお豆腐」から紹介しましょう。
 永田萌さんは兵庫県加西市生まれ。学生時代より京都に居住し、以来変わることなく仕事と生活の基盤を京都に置かれていますが、引越し魔で、京都市内だけで16回引越しているそうです。

<夏の京都に暮らすことの大変さばかり書いていますが、反対に「幸せだなァ……」と感じることをあげるなら、「嵯峨の森嘉の木綿豆腐を、冷や奴で食べること」でしょうか。>
<だいたい私は、京都に来るまでお豆腐というのはもっと固くてゴツゴツしていて、おはしにつきさして持ち上がるものだと思っていました。はっきり言って京都の食べ物なんて、さほどおいしいものではないのですが、お豆腐だけはまったく別。はじめて森嘉のお豆腐を食べた時は、あまりのショックにしばし茫然としました。ほのかに大豆の香りのする、口の中でとろりととけて、のどごしのさわやかなこのうすい黄味をおびた白い立方体。これこそ「豆腐」なのです。>

 
 永田萌さんがこのように絶賛している森嘉の豆腐が先日の趣味ドキッでも紹介されていたのです。


<こちらのお店は江戸時代から豆腐を作り続けています。
この店の…ここでは砕いた大豆を昔ながらのかまで炊いています。
京都ではかまの事を「おくどさん」と呼びこの言葉には「かまの守り神」という意味もあります。薪をくべ人の手で火を守りおよそ150年もの間続けてきたこのお店。>


<しかし邦夫さんのおじいさんは京都の豆腐の常識を覆しある革命を起こしたのです。
こちらが豆乳が炊き上がってますのでこれから凝固作業に入りますので。
あっこれから。これが凝固剤なんですけど…。
それは凝固剤に昔ながらのにがりではなくすまし粉を使う事。
これがあの滑らかさを生み出しているんです。
で流し込みました。
おお〜!おっ固まってきてるの分かりますよ。>

このあとは普通の木綿豆腐の作り方と同じ。

<そのすまし粉のお豆腐っていうのが非常にエポックメーキングっていいますか京都のお豆腐の一つのトレンドを多分作り上げたお豆腐だと思うんですけれどもそれがどんどん「嵯峨豆腐」という名前で広がっていったという事だと思いますけどね。
この滑らかな豆腐がはんなりとした京都らしい味わいと評判になります。
その後妙智院の他にも豆腐料理のお店が増え門前のにぎわいは今に続いています。>

 永田萌さんの「森嘉のお豆腐」に戻りましょ。

<「もしもし、お豆腐の予約をお願いします」「へ、おおきに。どちらさんどす?」「永田といいます」「へえ、何丁どす?」「一丁です」たった一丁?とは、お店の人は言いません。ここの一丁は、軽くふつうの倍はある大きさで、お豆腐好きのわが家の三人がせっせと食べても、お腹いっぱいになるのです。>

写真を見ると、確かに両手を添えるほどの大きさでした。

<さて、こわさないように大切に持って帰って、水を張った砥部焼の大きな鉢にそっと入れます。まわりに氷を散らし、マンションの玄関の入口の、青いもみじの葉をちぎってきたもの三、四枚浮かべれば、すがすがしことこのうえない一品です。
 わけぎをきざみ、私の田舎のおいしいおしょうゆを少しのみりんとおだしで割ったものを用意し、ガラスのおちょこを二つ。お酒は何といっても「月の桂」のにごり酒。>
さすが永田萌さんの美的感覚。目に浮かぶようです。
今度京都に行ったら木綿一丁買ってこよう。




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京都 | コメント( 2 ) | トラックバック( 0)

 江戸時代からの伝統を守り続けているのは凄いと思います。

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2017/05/05 9:47:13 [ 削除 ] [ 通報 ]

相変わらず薪で炊いているところにもびっくりです。

[ seitaro ] 2017/05/05 10:52:27 [ 削除 ] [ 通報 ]

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阪急沿線の街にゆかりのある小説や随筆、アニメの舞台を訪ね、当時の景色や登場人物に思いを馳せるセンチメンタル散歩です。震災以降、街並みは大きく変わりましたが、歴史ある美しい景観を守る一助になればと思っています。

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