阪急沿線文学散歩

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門井慶喜『屋根をかける人』に描かれたヴォーリズ設計の広岡本邸

 W.M.ヴォーリズの波乱の人生を題材にした門井慶喜『屋根をかける人』では、広岡浅子がヴォーリズに依頼し、建てられた広岡本邸の場所が明らかにされています。

 小説では、広岡浅子が亡くなる直前に、見舞いに来たメレルに次のように言い残します。
<その直前、メレルは満喜子とともに浅子をみまった。浅子はベッドのから起きられなかった。指で押した痕がのこるほど顔がむくんでいて、意識もやや遠かったが、それでも目を見ひらいて、「……ほんてい」「え?」「本邸、はよ建てなはれ」>
広岡浅子が亡くなったのは大正8年1月ですが、その翌年に本邸が完成しています。

広岡浅子の実の娘が広岡亀子、その夫がヴォーリズの妻・満喜子の実兄・広岡恵三です。

<兵庫県武庫郡本山村の広岡本邸は、翌年、完成した。
 施工は神戸の気鋭の会社、竹中工務店が担当した。実質上の施主である浅子はもうこの世にはいなかったが、それでも広岡恵三・亀子の主人夫婦に五人の子供、アメリカ人家庭教師、執事、それに多数の女中や下僕がいっぺんに住み始めたため、村そのものが活気づいた。一家というより、一企業が誘致されたような騒ぎだった。>

現在の住所は神戸市東灘区本山町森で、現在の甲南女子大一帯が広岡本邸の跡地だったのです。


小説に書かれているように、ヴォーリズ建築には珍しい、お城のような広岡本邸でした。


大同生命大阪本社の特別展に展示されていた、広岡夫妻・ヴォーリズ夫妻の写真です。

神戸の大邸宅のベランダで撮影したもののようです。




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阪急沿線の街にゆかりのある小説や随筆、アニメの舞台を訪ね、当時の景色や登場人物に思いを馳せるセンチメンタル散歩です。震災以降、街並みは大きく変わりましたが、歴史ある美しい景観を守る一助になればと思っています。

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