阪急沿線文学散歩

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『平成細雪』では阪神大水害の場面は夙川に舞台を変えて登場

 谷崎潤一郎『細雪』の阪神大水害の描写は秀逸ですが、原作では住吉川、芦屋川の氾濫の様子が述べられており、四女妙子が板倉カメラマに救出されるのは玉置女史が経営する洋裁学院(モデルは田中千代ファッションカレッジの前身で神戸市東灘区西岡本にあった田中千代洋裁研究所)でした。

上の写真は1959年版映画『細雪』で玉置洋裁学院が住吉川の濁流に呑み込まれそうになる場面です。

 『平成細雪』で原作の阪神大水害に代わるのは、台風が近づき大雨になっているのに四女妙子が夙川のアトリエからなかなか帰らず、探しに出かけるという場面です。


妙子のアトリエが撮影されたのが、越木岩橋のたもとの日本茶専門店「茶家」さんです。

そして夙川が溢れんばかりのシーン。
CGですが、元は越木岩橋から北に見た夙川です。

建物や街灯を見比べてもらえばわかりますが、いまだかってCGのところまで水嵩があがったことはないでしょう。

そしてこの場面は、茶家さんの前の夙川沿いの道を少し南に下ったところ。左に見えているのは北夙川橋です。

現在のこの場所の写真を撮ると、木の葉がすっかり落ちていますが、ガードレールや電柱の支柱など見比べると間違いないことがわかります。

夙川公園の標識も登場します。

標識は同じものが夙川公園沿いに数か所立っていますが、どうも大井出橋に立っている標識を、別の角度から撮影したようです。

昭和49年まであった夙川市場を模した夙川駅前商店街も登場しますが、平成には無くなっていました。

最後に妙子は夙川ボウルの前の公衆電話ボックスに倒れているところを、板倉に救出されます。この撮影場所だけはわかりませんでした。

ところで雨風のシーン、CGだとは思うのですが、ひょっとして昨年の10月の台風21号の時に撮影したのでしょうか。

そう思ったのは上の映像、妙子のアトリエとして撮影した場面(上から2枚目の写真)と少し外観が異なり、普段の風景です。
台風接近に伴い急遽撮影に来たからではないでしょうか。




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谷崎潤一郎 | コメント( 6 ) | トラックバック( 0)

おじゃまいたします。
立春とは名ばかりの、厳寒の日々がつづいてますね。

すでにご存知かと思いますが、8日(木)の午後2時から、芦屋市立美術博物館(伊勢町)の講義室で、「文豪谷崎と芦屋 『細雪』を中心に」という講座が開催されます。
講師は、谷崎潤一郎記念館の永井敦子さんです。
参加費無料。先着60人とありますが、予約不要で当日おとずれてかまわないようです。詳しくは、同館のホームページで、ご確認願います。
お時間の都合がつくようでしたら、どうぞ。

風邪とインフルエンザには、くれぐれもお気をつけください。

[ 373 ] 2018/02/06 17:38:47 [ 削除 ] [ 通報 ]

373さんお知らせありがとうございます。
大変興味があるのですが、当日所用があり、参加できません。
今後ともよろしくお願いいたします。

[ seitaro ] 2018/02/06 17:54:23 [ 削除 ] [ 通報 ]

遂に西宮ブログ一位になりましたね〜 ☆彡毎回凄い内容ですね☆彡

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2018/02/07 11:16:51 [ 削除 ] [ 通報 ]

ありがとうございます。でもランキングはもっと下の方が居心地がいいですし、運営者の恣意的なもので定期的に変えられている気がします。閲覧者数もtwitterから推定すると、実際はかなり少ないと思っています。

[ seitaro ] 2018/02/07 13:01:42 [ 削除 ] [ 通報 ]

なるほどね☆彡 しかし、博学ですね 本を読むのが更に楽しくなります これからも楽しみにしています 私も私なりに本紹介やり続けます。大したことは書けませんが.

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2018/02/07 21:16:06 [ 削除 ] [ 通報 ]

私の備忘録として綴っているだけなのですが、ありがとうございます。モンセ分店薬局さんからのご紹介も楽しみに読ませていただきます。

[ seitaro ] 2018/02/07 22:10:06 [ 削除 ] [ 通報 ]

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