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【西宮】吉野山の奥千本・仙人の桜を観に【西宮ブログ】

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吉野山の奥千本・仙人の桜を観に

 今年の観桜シーズンもほぼ終わり造幣局の八重桜が残されているくらいになりました。
 山の桜の総本山、吉野山の桜も今年は非常に早く、既に上千本まで葉桜となってしまいましたが、まだ満開という奥千本まで登ってみることにしました。

 赤瀬川原平「仙人の桜、俗人の桜」で仙人の桜とは吉野山の桜のことでした。
 赤瀬川原平さんが柿の葉寿司を食べながら吉野山を訪ねたのは、上千本あたりがちょうど見ごろのころでした。
<私のときは上千本辺りがちょうど見ごろというときだったが、どうせだからと奥千本まで行ってみた。しかし、これは九回裏の試合の様子をあらかじめ見に行ったようなもので、まだほとんど咲いていなかった。>

昨日の上千本、一部桜の花が残っていました。

 吉野駅から上千本までは奈良バスがピストン運行していて、順調に上がってきましたが、上千本から奥千本までは、道も狭くマイクロバス運行となっており、長蛇の列。待ち時間が1時間半ということで、歩いて登ることにしました。


大変急な坂道でしたが、途中チラホラ咲いている山桜、枝垂桜や吉野山からの景色を愛でながら、登り切りました。

約1時間急な坂道を登り、ようやく、吉野山の地主神である金山毘古命(かなやまひこのみこと)を祀る金峰神社の修行門に到着しました。

修行門から金峰神社まで続く参道の山桜も満開です。

 赤瀬川原平さんのお薦めは、さらに奥の西行庵跡です。

金峰神社へ参拝のあと、更にこの杉・ヒノキ林の道を登って、急斜面の狭い道を降りると西行庵跡です。


<でもその奥に西行庵跡というのがあった。西行が都を離れて独りこもったという、ぐにゃぐにゃの原木と土壁による手作りの庵だ。もちろん近年に復元されたものだけど、深山幽谷に住む孤独な気配が感じられて、ちょっと怖かった。>

私が訪れた時は、桜も満開で多くの観光客もいて、孤独な気配というのは、すこし感じにくい賑やかさでした。


<都から山をいくつも超えて、深い深い森の中だ。周りには誰もいない。病気をしたら死ぬので病気はできない。怪我もできない。すべて自分一人の責任で生きていくわけで、怖いけど、しかし無駄が全部なくなった気持ちであろうとは思った。>


この庵で、西行は独りこもっていたのです。


素晴らしい奥千本の山桜ですが、現在も杉、ヒノキ林を切り開いて山桜を植樹し、増やそうとしているようです。


赤瀬川原平は吉野山の桜を観るうちに、染井吉野は、東京の染井の植木職人が明治のころに山桜を交配して作り上げた人工種で、葉が混じらずに真っ白に咲くところが好まれて、日本中に広まったものの、人間による自然制服の自己満足みたいなものがあったのではないかと、内省します。
<吉野に来て満開の山桜を見ていると、どうしてもそういう内省にかられる。たんに花の満開という成育度の頂点だけのことではなくて、ここでは山全体が虹色の発色している。その虹色の中に山の発する息づかいが感じられて、その感じがなまめかしいほどだった。これに比べると、染井吉野の桜はイラストみたいだなと思ってしまう。>

私も大きく育った山桜を見ていると、すっかりとりこになってしまいました。




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奈良 | コメント( 3 ) | トラックバック( 0)

ソメイヨシノは桜のクズだとは、水上勉の小説「桜守」で有名な桜博士、笹部新太郎氏の口癖だったとのことです。

[ k.imamura ] 2018/04/12 8:08:21 [ 削除 ] [ 通報 ]

桜の季節の吉野へはまだ行ったことがありません。一度行きたいなあとは思っているのですが、なかなか機会がなくて。

[ k.imamura ] 2018/04/12 8:10:33 [ 削除 ] [ 通報 ]

昨年武田尾の廃線ルートを歩いた時、桜の園「亦楽山荘」にも寄らせていただき、桜の時期ではありませんでしたが、笹部桜の立派な幹の太さに驚きました。
吉野山には、また中千本が満開になったころ行ってみたいと思っています。

[ seitaro ] 2018/04/12 9:34:00 [ 削除 ] [ 通報 ]

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