阪急沿線文学散歩

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カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』ヘールシャムは実在の町だった

今日の読書会会場は芦屋でした。ベランダからの写真。

左隅が回生病院。その隣が夙川河口。右端に西宮砲台が小さく見えています。

 課題図書の『わたしを離さないで』は、「小説には事実だけでは伝えられない重要な真実が含まれている」と述べ、生きることの真実を描こうとしたカズオ・イシグロの作品。

 物語はヘールシャムで学んだキャシー・Hの回想から始まりますが、「リアルで現実的な世界を書くことにはあまり興味がなかった」と言うイシグロが描く幻想的で奇妙に歪んだ世界は小川洋子の世界にも似たところがあります。

 イシグロは小説の構想が固まるとロケハンをするそうで、『わたしを離さないで』に登場するイギリスの町々の情景も非常に精緻に描かれています。

 しかし、主人公のキャシーらが少女時代を過ごした寄宿学校ヘールシャムは架空の町に存在するのだろうと思っていましたが、インターネットで調べると実在の町であることがわかりました。

地図のPointAがヘールシャムの位置です。 
https://cfneverletmego.wordpress.com/cultural-artifacts/map-of-england/

 Although the Hailsham boarding school is fictional, there is an actual town called Hailsham (point A) that exists in East Sussex, which is a county in the southeast of England.
ヘールシャム寄宿学校はフィクションだがヘールシャム(PointA)という町がイングランド南東部、イースト・サセクス州に実在する。

 ちょっとイギリスまで文学散歩とはいきませんが、Google EarthのStreet Viewで散策してみました。

小説に描かれたとおりの丘のある田舎町。


きっとイシグロはここのロケをして、寄宿学校の場所に設定したのでしょう。

 因みに映画のロケ地の紹介もありました。


Film locations for Never Let Me Go (2010)
http://www.movie-locations.com/movies/n/Never-Let-Me-Go.php
こちらのヘールシャムはロンドンのハムハウスで撮影されたそうです。

‘Hailsham House’ school: Ham House, Richmond
Ham House, Ham Street, Richmond-upon-Thames, southwest London (which previously stood in for ‘Kensington Palace’ in The Young Victoria).

こんな時、撮影場所を散策するのはGoogle Earthが便利です。




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芦屋 | コメント( 2 ) | トラックバック( 0)

 実在した地名だったんですね グーグル凄いです☆彡是非 平和利用して欲しいです。 子供の頃に移住した結果 日本語が全く分からないと言うのも少し寂しいような気がします。

[ モンセ分店薬局 薬剤師徒然日記 ] 2018/06/17 21:40:54 [ 削除 ] [ 通報 ]

架空の町と思っていたのですが、実在していました。簡単にその街を散策できるなんて、グーグルには感謝しています。

[ seitaro ] 2018/06/17 23:45:54 [ 削除 ] [ 通報 ]

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阪急沿線の街にゆかりのある小説や随筆、アニメの舞台を訪ね、当時の景色や登場人物に思いを馳せるセンチメンタル散歩です。震災以降、街並みは大きく変わりましたが、歴史ある美しい景観を守る一助になればと思っています。

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